【江戸の農家の軒先を借りて雨宿り】江戸東京たてもの園に行ってきた。

雨の「江戸東京たてもの園」に行った目的

小雨が降る中、江戸東京たてもの園(東京都小金井市)に行ってきました。

令和元年、私は「江戸東京野菜コンシェルジュ」という資格を取得したのですが、「江戸東京野菜」が多くの市民の日常食として広く愛されていた時代の雰囲気を感じる為に、一度来てみたかったのです。

【定義】江戸東京野菜とは?

江戸・東京の地で、農家による自家採種や種苗商が確保していた固定種、あるいは在来の栽培法に由来する伝統野菜のことです。

江戸期から昭和中期(昭和40年頃)まで、市中や近郊で一般的に広く栽培されていて、江戸・東京市民の食生活を支えてきました。

参照 : JA東京中央会「江戸東京野菜について

江戸東京野菜が姿を消してしまった、その理由。

昭和中期以降、市民の食生活の変化(欧米化)や都市開発が急激に進んで農地が減少していったこと等を背景に、もともと生産性が低い(F1品種に比べて耐病性などが弱く収量も少ない)、サイズが均一でない為に流通になじまない等の理由から、江戸東京野菜は徐々にその姿を消していってしまいました。

なお、江戸東京野菜の風味は、現在一般的に流通しているF1品種の野菜とはまったく異なっていて独特です。

そして「あの風味が忘れられない」という根強いファンも多くいます。

栽培の復活と普及の流れ

現在、NPO法人「江戸東京野菜コンシェルジュ協会」の代表理事・会長でもある大竹道茂氏が中心になって、都内各地の野菜生産者、学校、商業などが連携して、江戸東京野菜の復活栽培と普及が進んでいます。

令和3年(2021年)10月現在、JA東京中央会により「江戸東京野菜」として登録されている野菜は50品目です。

参照 : 大竹道茂氏による伝統野菜に関する情報ブログ「江戸東京野菜通信

江戸東京野菜コンシェルジュ協会とは、東京の伝統野菜である江戸東京野菜の普及とそれによる地域振興を目的として、都市農業・食育などにかかわる人材育成に取り組んでいる団体です。

そして、私もここで育成されたコンシェルジュの端くれなのです。

参照 : 江戸東京野菜コンシェルジュ協会公式ブログ

私が資格を取得した直後から始まったコロナ禍の長期化もあって、これまで思うような活動ができませんでしたが、これからコンシェルジュとしての活動も少しずつしていきます。

江戸の農家の軒先を借りて雨宿り

前書きが長くなってしまいましたが…

江戸東京野菜コンシェルジュとしての活動の一環として「江戸東京たてもの園」に行ってきました。

現在、「縄文のくらしとたてもの」の特別展示もされていたりして、見どころがとてもたくさんあるのですが、江戸時代に建てられた農家の復元建造物を中心に見学してきました。

天明(てんみょう)家

江戸時代、鵜ノ木(現在の東京都大田区内)で重職を務めた農家です。

門から入って突き当りを右手に進むと…

天明家の正面が見えます。

軒下で雨宿りをさせて頂きました。

庭にある石灯篭も極渋です。

吉野(よしの)家

江戸時代後期に建てられた民家です。

吉野家は、江戸時代に野崎村(現在の東京都三鷹市野崎)の名主役を務めた家といわれています。

吉野さんの軒下もお借りして、雨宿りさせて頂きました。

三鷹市野崎の吉野さん…。

ん? 聞いたことある? もしかして…

私が暮らしている地域の、キウイフルーツの棚の下で平飼いの鶏たちが走り回っている、あの吉野農園さんのご先祖様でしょうか?

ちょっと不思議な気持ちです。

参照記事 : 【ぶらり直売所巡り~その1】ぎんなん、卵、人参の間引き菜など季節の地場産野菜を買いに行く。

綱島(つなしま)家

江戸時代中期に建てられた民家で、多摩川をのぞむ崖線上にあったそうです。

綱島さんの軒下もお借りして雨宿り。

窓には「十三夜のお月見飾り」がありました。

中に入ると、素敵な囲炉裏と…

↓ 大きな竈(かまど)が!

これで炊いたお米、食べてみたいですよね。^^

園内で「江戸東京野菜って?」の看板を発見

その他の復元建造物

折角なので、農家以外の復元建造物も見学してきました。

【居酒屋】鍵屋(かぎや)

江戸後期の安政3年(1856年)、現在の東京都台東区下谷に建てられたと伝えられている居酒屋です。

建物と店内は昭和45年(1970年)頃の姿に復元されているそうです。

鍵屋の店内。

万徳(まんとく)旅館

↓ 江戸時代末期~明治初期頃、東京都青梅市西分町の青梅街道沿いに建てられた旅館です。

建物は創建当時に近い姿で復元されています。

室内は旅館として営業していた昭和25年(1950年)頃の様子が復元されています。

【乾物屋】大和屋本店

昭和3年(1928年)、東京都港区白金台に建てられた木造3階建ての商店です。

店内の様子

伊達家の門

旧宇和島藩の伊達家が大正時代に東京都白金に建てた屋敷の表門を復元したものです。

【まとめ】雨だったから実現した、少し不思議な体験。

令和3年10月現在、江戸東京たてもの園は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、日付指定での事前予約制になっています。

今日が雨だと分かった時点で「キャンセルしようかな…?」とも思いましたが、「雨なら雨なりの楽しみもあるかも。」と思い直して、行ってみて良かったです。

江戸の農家の軒下で雨宿りをしていたら、そこが私がよく存じている農家の方のご先祖様のお宅だった(おそらくですが…)という少し不思議な体験もできました。

それに、雨の平日だったからでしょうか。

園内は人が少なくて、とてもゆっくりと見学できました。

江戸東京野菜が日常の食べ物として多くの人たちに愛されていた時代の空気を何となく感じることができて、念願が1つ叶いました。

もうすぐ紅葉シーズンが始まります。

秋晴れの日に訪れたら、さぞや美しい自然の景色を楽しめることでしょう!

山岸宗住が建てた茶室「会水庵」も見逃してしまったし…、また来たいです。

次回予告

【究極の東京の郷土料理】粉から野菜まで!東京素材にこだわる「押上よしかつ」で季節の江戸東京野菜を頂いた。

2 COMMENTS

ゆっち

天明家、吉野家
居酒屋、旅館
風情がありますね。

NHKの渋沢栄一の時代に
タイムスリップした様です🌀

江戸東京野菜コンシェルジュ
協会
というNPO法人があるのですね。

そのうちTVや本で見る機会があるかも知れません。

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農のある暮らしをする雀

ゆっちさん、コメントありがとうございます。
江戸東京野菜コンシェルジュ協会 会長の大竹道茂さん、協会理事で江戸東京野菜の生産者の福島秀史さん等は様々なメディアに出演されている方たちなので、今後ゆっちさんがご覧になる機会はわりと近いうちにあるかもしれません。^^

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